「パチンコ台」は、釘を多数打ち付けた板を概ね垂直に近い状態で設置し、釘の頭からわずかな間隙をのこして板ガラスで覆ったもの。パチンコ台の内部で「パチンコ玉」と呼ばれる直径約11ミリ、重量約5グラムの鋼球を機械仕掛けではじく。はじかれたパチンコ玉は釘に当たりながら複雑な軌跡で下に落ちる。パチンコ台の一部には「当たり穴」があり、その穴に玉が入ると規定数の玉が得られるというゲーム。得た玉は繰り返しゲームに使用できるだけではなく、パチンコ店においては景品と交換できるなどのシステムとなっている。
パチンコ台の内部には、羽根や回転体、「チューリップ」のような機械仕掛けの「役物」がある。また、機械仕掛け・電気仕掛けにとどまらず、近年ではデジタル部品を駆使したハイテク度の強い機種が主流である(デジパチ)。
概要
パチンコ店の営業に関しては、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第二条七で「設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」と規定されている。
玉貸機(サンド)などで玉を借り、パチンコ台あるいはパチンコ機、遊技台(法律上の名称は「遊技機」)内部で玉を発射し、入賞口(当たり穴)に玉を入れることにより入賞球を獲得することができる。獲得した玉は獲得数に応じて景品と交換することができる。一般的にはタバコ、菓子など食料品、ネクタイなどの洋装小物、化粧品、CDやDVDなどさまざまで、パチンコ店内の景品交換コーナーはさながら小型のスーパーマーケットのような感じである
経営
特殊景品(主にライターの石やコイン入りのカードなど)と交換した後、店外の景品交換所で現金と替えることができるが、パチンコ店が景品交換所を経営することは禁じられている。これは、パチンコはギャンブルではないという建前からである。
ギャンブルではないという建前の為にパチンコ業界は三店方式と呼ばれる方式を採用している。
- 客は特殊景品を景品交換所に持っていき現金と交換する。(この時、当該パチンコ店の景品でない特殊景品を交換しようとすると何故か詐欺罪になる恐れもある。また、景品交換所を営業する者は各都道府県の公安委員会に古物商の許可申請手続を行わなければならない。)
- 景品問屋が景品交換所から特殊景品を買い取り、ホールに卸す。
このホール、景品交換所、景品問屋の三店がまったく違う経営主体という建前のもと、パチンコ業界は違法性を逃れている。しかしこの三店方式を応用した私営カジノなどが摘発されていたり、神奈川県川崎市高津区のパチンコの景品交換所では「持ち込まれた景品に偽物が混じっていた」として、偽造景品による詐欺事件が発覚したが、この被害届が景品交換所ではなく、ホールから届出されていた。景品交換所とホールの関係が証明されたにも関わらず神奈川県警は捜査、取締りを行っていない。
かつては景品に、どうしても事務所が売り込みたい演歌歌手やミュージシャンのCDやLPが置かれる事もあった。1990年代までのオリコンチャートでみられる枚数は、パチンコ店の買い上げ枚数も上乗せされてカウントされる場合もあった。現在のJPOPと演歌業界はそれほどのスターを出せなくなったことに加え、ネット普及で新たな聴取層が生まれる楽曲も無視できなくなったために、このような上乗せはやっていない。
このようなことから分かる通り、パチンコ業界と警察の結びつきは強く、法律的に極めて違法性が高いと言えるパチンコ業界を黙認する見返りとして警察官僚の有力な天下り先となっている。このため、本来日本では賭博は原則禁止、例外として認められている賭博は全て公共目的の為となっているが、私的目的のパチンコを黙認し、財政難の地方自治体が訴えているカジノ設立は収益金を公的に還元する目的に関わらず、警察は賭博であるとして設立を認めないという齟齬が生じている。
遊技機
昔のパチンコ台は球をはじくスプリングを戻す強さの加減をレバーを使って手で行いながら一発一発打っていたが、近年はパチンコ台が玉の自動的射出機構を備えているため、ハンドルに手を添えるだけで球を打つことができる。
また、CR機(Card Readerの略―玉を貸し出すためのプリペイドカードを読み取らせる機器が付いたパチンコ機)の導入以降、1回の大当たり(特賞)の入賞球を増やしたり、確率変動(確変)の導入により、大当たりの確率を高めたりして、代わりに特賞以外の入賞球を減らすなど、射幸心を煽る傾向にある。そのため、確変・特賞が続けば大量の入賞球が獲得できるが、そのための投資も大きい、いわゆるハイリスク・ハイリターンとなった。このため、一種のギャンブルの様相を呈し、パチンコ客の固定化・減少化を招いている。
市場規模は30兆円にのぼるが、景品交換所を通じて払い戻すという独特のシステムを取ることから、実態規模としては3兆円程度である。
近年のパチンコ台ではかつてのアニメーション・特撮ドラマなど子供向けキャラクターを題材にしたもの、あるいは著名芸能人が監修・キャラクターを務めるものも開発されている。
インターネット上では近年のパチンコ台をゲームにしたパチンコゲームと呼ばれるものも人気を集めている。
パチンコの弊害
パチンコは換金行為の違法性および中毒性などからさまざまな問題となっている。以下に例をあげる。
- パチンコは在日朝鮮人および在日韓国人の経営が多く、その利益の一部が北朝鮮に送金され北朝鮮の核武装の資金になっていると国際的に疑われている[1][2][3]。実際、2001年12月の北朝鮮工作船事件ではその船内から発見された携帯電話の通話先の一つが在日韓国人パチンコ店であり、その関係が現在調査されている[4]。
- 裏ロム(機械の設定を違法に変える操作)、遠隔(裏ロムなどにより機械のあたりを能動的に操作する行為)などの不正が頻繁に発生していること。また、それらに、店側の関与が認められる場合でも、詐欺罪などで立件されず賭博としての公正さを満たす保証に欠けていると考えられること。
- 借金を返済するためにパチンコにのめり込み借金を膨大にさせる傾向が強く、借金返済の為に犯罪に手を染める者の例がある。
- 借金の増大による家庭不和や破綻、最悪のケースとして一家心中事件などもある。
- パチンコに熱中した若者が学校に通わず、留年や退学となるケース。卒業(または退学)後に就職せずパチプロになることもあるが、その実態はほとんどニート(またはネオニート)と変わらないのではないかと言われている。
- パチンコに熱中した親がパチンコ店の駐車場に止めた自動車内に子供を置き去りのままにして、子供が熱中症や熱中症による脱水症状などで死亡する事件が発生し、社会問題にもなっている。其の為パチンコ業界団体が注意を喚起するキャンペーンを行っている。
- パチンコ店はネオンサインなどにより派手に外装してあることが多く、景観の悪化を嘆く声がある。また、パチンコ店の影響により治安が悪くなる例も存在する。
- ホールや景品交換所では頻繁に窃盗・強盗事件が発生しており、一件につき被害金額は数百万から数千万円に上るにも関わらず、犯人は検挙されないことが多い。
- パチンコ店のCMが教育上好ましくないという声がある。なお、全国放送されているのは主に台メーカーのそれで、店のCMにそのようなものはなく、ほとんどが地方局での放送である。
- 18歳未満の者の立ち入り規制が厳しく取り締まられていない。(以前は子供連れは黙認されていた店もある。)ゲームセンターやディスコ等と比較しても明らかに緩い。
- ※これについては、2006年5月から施行された改正風営法により、明らかに18歳未満と分かる者を入場させたホールに対して罰則規定が盛り込まれたこともあり、今後は徹底されることとなる。
パチンコの歴史
大正時代に一銭硬貨をはじき景品を獲得するゲームから来ている。当時は子供向け遊戯。
1942年、パチンコが禁止される。パチンコ店は閉店し台は処分される。
1946年、禁止されていたパチンコ復活。
1948年、「正村ゲージ」が登場。
1981年、現在のデジパチの基本である「フィーバー」が発売。
1990年代、CR機登場。このころ車に置き去りにされた子供の熱中症事故が問題視される。
2004年、風営法規則改正。新基準機が登場。パチンコの種区分が廃止。確変割合の上限(50%)撤廃、1/500以上まで大当り確率が緩和。
2005年、1/500以上まで緩和された大当り確率が再び規制され、1/400以上となる。
2006年5月、風営法改正。閉店前やトラブル時の出玉保証の禁止、明らかに18歳未満と分かる者を入場させたパチンコ店に対する罰則規定などが盛り込まれる。
2006年7月、いわゆる「みなし機」(発売後3年以上経過した機種について、本来は撤去せねばならないところ、その機種を設置しているパチンコ店が所轄の警察署に届け出て、特例として継続して設置していた機種。俗に「バラエティコーナー」にあったレトロ物の機種のこと)の撤去。
2006年、規則改正(予定)
パチンコ用語
- 朝一単発
- 後述する「ブラボーキングダム」を始めとする単発打ちによる「連チャン打法」が存在した機種には、「モーニングセット」機能が備わっていた。これは、攻略法と言うより、ホール側の「サクラ」台で「客寄せパンダ」になってもらうことで稼働率アップを狙ったものである。(開店後、食い逃げ防止の為、一定時間は出玉交換禁止のホールもあった。)
- これは、遊技台の電源を投入すると一定の確率、又は意図的なセットで内部乱数が連チャンゾーンからスタートし、ホールの朝一から「連チャン」の嵐が吹き荒れる仕掛けだった。
- 当然ながら「モーニング台」をGETするには、他の客より早く行列に並ばなければならず、「早起きは3万円の得」と言う新諺まで生み出した。尚、「モーニングセット」は、前日のゲーム状態に関係なくセット出来るので、「モーニング台」を確保したからと言ってそれが優秀台であるという保証はない。
- リーチ
- リーチ (パチンコ)を参照。
- ダブルリーチ
- 画面上のリールがあと一つ揃えば大当たりとなる演出のうち、麻雀のリーチでいう「待ち」が二つある状態のこと。麻雀の「ダブルリーチ」とは意味合いが異なる。
- 連荘(連チャン)
- 大当たり終了直後の「次回まで確率変動」または「次回まで時間短縮」中に再び大当たりに当選すること。偶然早い回転数で引いた場合はこう呼ばないことが多い。語源は麻雀の「連荘(連続してあがること)」から。
- 確率変動(確変)
- 大当たり確率を通常時よりも上昇させて大当たりを誘発する機能。CR機にのみ搭載されている。詳細は確率変動を参照。
- 時間短縮(時短)
- 大当たり終了後、強力なデジタル変動の短縮と電チュー開放によるスタート入賞のサポートを組み合わせて持ち玉を減らさずに効率よく回転させる機能。又は保留玉が貯まった時にメインデジタルの変動時間を通常よりも短縮して時間効率を高める機能。詳細は時間短縮 (パチンコ)を参照。
- 脳汁
- 例えば、液晶画面の表示で「確変確定」を確信した場合、嬉しさやゾクゾク感を言う。「脳汁が出る」などと使う。
- フィーバー
- 大当り状態のこと。通常のデジパチの場合、同一の絵柄や数字が3つ揃うとこの状態になる。ただ、この『フィーバー』は三共の登録商標であり、大当りした時に「フィーバー!!」と叫ぶのは三共、ビスティの機種のみである。
- 実際に、三共の機種には「CR FEVER●●」と、必ず『フィーバー』と名付けられている。(ビスティでも機種名にはフィーバーが付けられていたが、「CRフィーバーツインズ」を最後に廃止された)
- 交換率(等価交換など)
- 遊技客側から言う「交換率」とは一般的に特殊(換金性のある)景品と交換する際の価値を指す。
- 景品買取所で換金した場合の価値を「100円あたり玉何個必要か?」という表現をする。
- 例1. 25玉交換 = 特殊景品100円分は玉25個で交換できる=4.00円/1玉の価値。
- 例2. 28玉交換 = 特殊景品100円分は玉28個で交換できる=3.57円/1玉の価値。
- 貸し玉料金は「玉1個=4円」と規定されているが、景品と交換する際の価値はというと警察の見解として「等価交換」とされている。
- 定価ベースでの等価交換なので、定価280円のタバコは70玉、税込定価210円のチョコレートは52(53でも良い)玉で交換することになる。
- ここで疑問が出てくると思うが、景品との交換が等価交換であるならば「あの店は等価交換」という言い方は合わないのではないか。
- その矛盾は特殊景品として扱われているのが「アクセサリー」など定価の特定し難いモノで、パチンコ店によって定価が違うことに起因している。
- 例A. A店のアクセサリー#1000(定価1000円)は250玉と交換できる
- 例B. B店のアクセサリー#1000(定価1120円)は280玉と交換できる
- ※どちらのお店も「等価交換」を守っていることになる。そもそも定価が違うのだ。
- 遊技客がパチンコ店を出て、近くの買取商に#1000というアクセサリーを持ち込み、買い取り価格が1000円であることは「定価で等価交換しているパチンコ店」にとって何の関係もない話しなのである。
- 景品として交換される品物の人気としては、特殊景品が95%以上にのぼることから、遊技客側からみた「玉1個の価値」は「買取所での買取価格を基に計算する」のが常識となっている。
- ハイエナ
- 攻略法を知っている客が、他の客が打っている台に目をつけて、その客があきらめて台を空けるのを待つこと。現在のパチンコではオカルトとしか言えない攻略法しかないのであまり意味は無い。
- ハマリ
- 相当の金額を投資しても、大当たりが出ないこと。語源は「深みにはまる」から。
- モーニングセット
- 「朝一単発」を参照。
- ジェットカウンター
- 獲得した出玉を計数する機器(計数機)のこと。シマの中央にあったり、両端にあったり、小規模な店舗では景品カウンターにあったりと、存在する位置は様々である。
台の区分・種類
- CR機
- 正村ゲージ
- 現金機
- デジパチ
- 羽根モノ
- 権利物
- 一般電役
- 普通機
- アレンジボール(アレパチ…登録商標)
- スマートボール
日本のメーカー一覧
以下にパチンコ台を開発・製造している日本の会社を列記する。パチンコメーカーの組合として1960年設立の日本遊技機工業組合がある。
- 奥村遊機 http://www.monako.co.jp/
- 三洋物産 http://www.sanyobussan.co.jp/
- SANKYO(ビスティ) http://www.sankyo-fever.co.jp/
- 京楽産業 http://www.kyoraku.co.jp/
- サミー http://www.sammy.co.jp/
- ニューギン http://www.newgin.co.jp/
- 大一商会 http://www.daiichi-shokai.co.jp/
- 藤商事 http://www.fujimarukun.co.jp/
- 平和 http://www.heiwanet.co.jp/
- 西陣 http://www.nishijin.co.jp/
- 豊丸産業 http://www.toyotec.co.jp/
- マルホン http://www.maruhon-kogyo.co.jp/
- サンセイR&D http://www.sansei.co.jp/
- 高尾 http://www.takao.gr.jp/
- タイヨーエレック http://www.taiyoelec.co.jp/
- エース電研 http://www.pachinko-live.com/index.html
- まさむら http://www.masamura.com/
- 竹屋 http://www.amusing-takeya.co.jp/
- 銀座 http://www.ginza-p.co.jp/
- アルゼ (ミズホ・メーシー)http://www.aruze.com/
パチンコチェーン
- マルハン
- ダイナム
- ピーアークホールディングス
- ガイア
- ジャパンニューアルファ
- パンドラ
- はりまや
その他
フランスの作曲家アンドレ・ジョリヴェは来日中パチンコに心酔し、通い詰めていたと言われる。その趣味は、帰国後彼が作曲した「二台ピアノの為のパチンコ」に結実した。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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